
枝葉の形や色合いも様々なグリーンが集う、ガーデン内の温室のよう。オーガニックティーのカクテルやソフトクリーム、スコーンなどを提供するカフェを併設し、店内には躍動感あふれる大きな鉢物や南国の植物を盆仕立てにした小さな鉢物、植物とは関係のない雑貨までが所狭しと並びます。奥へ行くほどに英国調の知的でクラシカルな空間へとムードを変え独特の世界観に包まれる、ここは「Forest」。高架下の不思議の森で癒されそして、好奇心の種を見つけて!
FLAPSとつくばエクスプレスの高架の間の細道を、「GREEN PATH」や「ANNEX2」の案内を横目にズンズンズン。すると、最初の小さな交差点の向こう側で今回の主役、「Forest」と下段に記したGREEN PATHの看板を発見!
いや、正確に(正直に)お伝えするならForestの文字に気づくより早く、淡いブルーグリーンのお洒落なキッチンカー(のメニューボード)に目は釘付けだったのですが・・・欲望の赴くまま緑に包まれる高架下のカフェテラスへと滑り込み、早々にちょっとブレイク♪
黒い骨組みがクールな奥のガラス張りの建物、こちらがForestの本体です(↑)。Forestは、キッチンカーと屋外カフェを併設するグリーンとインテリアのセレクトショップ。
「緑溢れる小径」をテーマに昨年、つくばエクスプレスの高架下に誕生したボタニカルパーク、GREEN PATHの一部でもあります。
グリーンにはあまり興味がない、お家にグリーンを置くスペースがない…そうおっしゃる方もいることでしょう。ですが、そんな方にこそ植物に囲まれながら過ごすカフェタイムの豊かさを、散歩途中にまず味わってみてほしいのです。
お日様が照りつける日にも高架がカゲをつくってくれる、ここは特等席。すでにこのカフェテラスでイップクしてからショッピングに出掛けたり、あるいは各々の日常へ戻って行くなど、様々なコミュニティの集合場所や憩いの場になっているのだとか。
キッチンカーでの提供ということもありカジュアルに寛げるカフェですが、どこか優雅でアーティスティックな雰囲気のForestに合わせ、メニューはご覧の通りの可憐さと艶やかさ(↓)。
海外との折衝から植物・雑貨の仕入れ、メニュー考案まで幅広く手掛けるプランナーのKさんが、素材と味に「こだわり過ぎました…」と苦笑いしながら運んできてくれた品々は甘味料にアガベシロップを、紅茶やハーブはオーガニックのものを選んで使用。
ストローもそのまま自然へと還る、パイナップルの葉を主原料にした環境に優しいものをいち早く採用するなど、サステナブルなアクションも徹底しています。
上写真・上段は・・・ キッチンカーでリベイクしてから供される、サクサクホロリの「イングリッシュスコーン」。濃厚リッチなクロテッドクリームと、上品な甘さと華やかな香りが特徴のフランス産のいちごジャム付きでのご提供です。
一方、下段は・・・ミントをたっぷり入れたお店一押しの「デトックスモヒート(ノンアル)」(左)と、目にも鮮やかな「ワイルドベリーハイビスカスレモネード」の2品。イングリッシュスコーンとのセット、「Cream Teaセット」で味わうのが断然オトクです。末尾の【お勧め3品】でCream Teaセットをご紹介しているので、そちらもぜひご覧ください。
店内には「ハンドメイドのアクセサリーやインポートのインテリアグッズなど、グリーン以外のアイテムも豊富です」(Kさん)とのこと。カフェで心と体のエナジーチャージをしたあとは、散歩の続きのつもりで店内を巡ってみませんか? 好奇心の種がいたるところに散りばめられていますから。
この日はフラワーアレンジメントのカルチャーサロンが店内で開催されていたため、そちらも見学させてもらえることになりました♪
カフェテラス側から入店すると、前方にはこんな景色が広がります(↓)。
こんもりとした、ジャングルみたいな緑の合間を縫うようにのびる通路の先、一段上がった奥のエリアに、着席した数名の方の人影が見えるでしょうか? それが・・・
Forestで現在7講座を展開するカルチャーサロンの一つ、『季節のフラワーアレンジメント』の受講生の皆さんです。
ガラス張りの天井から光が降り注ぎ、その光にキラキラと包み込まれるサロンスペースはどこか幻想的で空気まで澄んでいるかのよう(↓)。それは周囲を取り囲む植物たちからの贈り物なのかもしれません。
本格的な夏が訪れたタイミングとあって(取材日:7月3日)、この日のアレンジメントは「涼やかさ」がテーマ。酷暑の時季などはとくに暑さに弱い生花ではなくプリザーブドフラワーという選択も。この日は3名の受講生の皆さんが、涼感たっぷりのブルー系のプリザーブドフラワーのアレンジメントに取り組んでいました(↓)。
花材は・・・サックスやネイビー、ホワイトなどにカラーリングされたスターチスやカスミソウ、アジサイ、ラベンダー、ロングリーフタイプのユーカリのほか、お寿司の飾りにも使われるハラン(‼)なども。白く彩られたハランがリボンのようにあしらわれるなど、アレンジの着想はこの上なく自由です。
「約束事が少なく、自由であること」は、このサロンの一番大きな特徴なのだそう。都内でお花屋さん「terra rosa(テラローザ)」を主宰しているフラワーアーティストのY先生はざっくりとアレンジメントのイメージを伝えたあと、皆さんが困ったときに豊富な知識に則ったヒントを出してくれるというスタンスです。
「オリジナルのアレンジメントを目指していただきたいので、見本も用意しないようにしています」── 的確なアドバイスをくれる先生に見守られながら、皆さん、会話を楽しみつつお花と向き合い、それぞれの個性が光る仕上がりに。何しろこれは・・・
教室ではなく “サロン”。
このテーブル周辺のエリアは大航海時代以降、プラントハンターたちが未知なる植物を求めて大海原へと漕ぎ出し持ち帰った、エキゾチックな植物に彩られる王侯貴族の邸宅の居間をイメージ。そこに集う文化人によって花開いたヨーロッパのサロン文化になぞらえ、人々が繋がる場、知的なコミュニケーションを楽しむ場という意味合いを大切にした、じっくり取り組めるアカデミックで魅力的な講座が他にもいろいろ揃っています。
3か月1ターム。更新も可能ですし、7月、10月・・・と、3か月ごとに新しい受講生の募集を行っています。「やってみたい!」の好奇心の種を見つけたら、それは新たな世界への扉を開くチャンスです。小まめにチェックを!
【Culture Salon Forest 講座一覧】 (1)器の身だしなみ 金継講座 入門編 /(2)グラスリッツェン ヨーロッパの貴族に愛されたガラス工芸 /(3)基礎から学べるステンドグラス /(4)癒しのテディベア /(5)楽しいカリグラフィー /(6)筆跡診断と美文字講座 /(7)季節のフラワーアレンジメント
>>各講座の詳細はこちらから:https://culturesalonforest.edisone.jp/
開講から約1年。初期メンバーである3名の受講生の皆さんはまるで数十年来のお友だちのような親しさなのですが、実際はサロンへの参加を機に知り合った者同士。「みんな流山に住んではいますが、ここで出会わなければ一生交わることはなかったハズ」と、口を揃えます。
カフェ同様、流山に住まう人々を繋げ、コミュニケーションを育んで広げていく・・・Forestはそんな場として、流山に太くて頑丈な根をしっかりと張りつつあるようです。
「グリーン以外のアイテムも豊富」というKさんの言葉通り、アンティークな雰囲気のインテリアグッズやこだわりの雑貨があれこれ並ぶ、Forestです。
とくにドライのスワッグは華やかでありながらイングリッシュガーデンに似たナチュラルさもあわせ持っていて、素敵! ご自宅用に一つ、そして招待を受けた際などには花束のように持参してお渡しすると、お友だちから一目置かれそう…♪
もう少し持ち運びやすい小さなものでいくと、作家さんのハンドメイドによるアクセサリーや華奢な作りの金属製の一輪挿し、インセンスホルダーやサシェなどの香りの小物はいかがでしょう? アンティーク調で統一された小物たちはどれも他の雑貨屋さんやインテリアショップではなかなか出会えない独特のセンスが光ります。
また、とくに難しいといえば、お父様やお世話になっている目上の男性への贈り物探し。そんな時には多くはドイツ製だという、ちょっぴり重厚なインテリア雑貨をチェックして(下写真・下段)! 書斎の窓辺や本棚に・・・
一家言持つ大人の方への贈り物探しに迷ったら、Forestへ。クラシカルでちょっと気の利いた、お洒落な解決策が見つかりそうです。
それぞれのお家・お部屋に合ったシンボルツリーやシンボルグリーンを取り入れるだけで、空間にムードや物語が生まれたりするものです。
ひと口に「グリーン」と言っても、大きさをはじめ、幹や枝、葉のフォルムや色、質感、日当たりを好む・好まないの違いなど、実にさまざま。例えば・・・
天井の高い広々としたリビングのあるお家なら、高く成長して横へも枝を広げる、大きな葉を持つタイプなど、贅沢なグリーンの選択と空間使いが可能です。
一方で、モノが多くてスペースに余裕がない…というお家の場合もご心配なく!
玄関や窓辺にミニサイズのサボテンや多肉植物などをカラフルにいくつか置くなんていかがでしょう? バオバブやガジュマルといった、怪獣っぽいコーデックスや苔玉なども、お部屋を味わい深く変えてくれます。
また、飾り棚が全くない、あるいはお子様やペットのいたずらが心配などの場合には、「ハンギンググリーンや壁面グリーンという手もあります」と、Kさん(↓)。
特性を知ったうえで植物を選び、飾り方を工夫しさえすれば、どんなお家でも憧れのグリーンインテリアを楽しむことは可能です。
ここForestはGREEN PATHをはじめ、ランドスケープや商業空間等の植物を使ったディスプレーなどを手掛ける株式会社プランツスケープの直営店。だからこそ、植物とその衣装である鉢などのガーデンアイテムとのマッチングは得意中の得意です。
今お持ちの植物があるなら、まずは鉢や鉢カバーを変えて空間に変化を持たせるところから始めるのもいいのでは?
また、お庭づくりをお考えならば、南米原産の乾燥した土地を好む植物やオージープランツを使った本格的なドライガーデンに挑戦するというのも令和らしい選択かもしれません。
アガベやユッカ、ナツメヤシやソテツ、オリーブやユーカリなど、ちょっぴりジュラ紀っぽい葉や茎の質感・フォルムのグリーンたち。一度ここでその魅力を確かめてみてください(↑)。
Forestではお庭の緑化プランの相談も受けているそうです。
私たちはここ数年で、住環境の大切さを知りました。同時にお家に籠ることの辛さも知ったわけですが、それは人が人との語らいを、そしてオープンエアや自然を求める生き物だからに他なりません。
お庭やテラスがあるならガーデニング、窓辺やちょっとした棚・隙間があれば、小さくてもお気に入りのグリーンを一つ☆
GREEN PATH
TEL:04-7196-6704